大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和36(あ)462 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人及び弁護人後藤衍吉の各上告趣意中憲法三三条違反の主張について。

仮りに本件逮捕手続に所論の違法があるとしても、それに対する救済は別途の手

続によるべきものであつて、これをもつて上告の理由とすることができないことに

ついては、当裁判所のくり返し判示せるところであるから、所論は刑訴四〇五条の

上告理由に当らない(昭和二三年六月九日大法廷判決、集二巻七号六五八頁、同年

一一月一五日大法廷判決、集二巻一二号一四七三頁、同年一二月一日大法廷判決、

集二巻一三号一六七九頁各参照)。

被告人本人の上告趣意中その余の憲法違反の主張について。

所論の司法警察員A作成の各供述調書につき、所論の如く供述の任意性を疑わせ

るような事実があるとは到底認められないから、憲法三八条違反の主張は前提を欠

き採るを得ず、同一四条違反の主張は本件加重逃走罪の動機となつたと主張する米

子刑務支所内の不法処遇を論難するに止まり、原判決そのものに対する非難とは認

められないから、上告理由として主張することを得ないものであり、同一一条及び

三六条違反の主張は本件加重逃走をして再び逮捕、拘禁されてからの同刑務支所内

の処遇を論難するに止まり、右と同様上告理由として主張することを得ず、同二五

条違反の主張は警察署留置場及び刑務所内における処遇の非難をいでず、これまた

右同様上告理由として主張することを得ず、同三七条違反を主張するが、所論証人

Aに対する尋問に際し、被告人側の反対尋問の機会を奪つたと認むべき事跡なく、

その余は裁判所の裁量に属する証拠の採否を論難する単なる訴訟法違反の主張をい

でず、同一三条及び一二条違反を主張するが、所論はすべて原判決そのものに対す

る非難とは認められないから、上告理由として主張することを得ないものであり、

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以上各違憲の主張はすべて前提を欠くものである。

被告人本人の上告趣意中その余の主張及び弁護人の上告趣意第二点はすべて事実

誤認の主張をいでず、弁護人の上告趣意第三点は量刑不当の主張であつて刑訴四〇

五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項但書により裁判官全員一致

の意見で主文のとおり決定する。

昭和三六年五月二九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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